シトルリンは、1930年に日本ですいかから発見された栄養素で、すいかなどのウリ科の植物に含まれる遊離アミノ酸の一種で、スーパーアミノ酸と呼ばれることもあります。
アミノ酸はそのほとんどが、たんぱく質として人間の体内に存在しており、血管や内臓、皮膚、筋肉などを構成しています。
一方、たんぱく質を構成せずにひとつひとつバラバラの状態で体内に存在し、細胞や血管を巡りながら、必要な時にすぐ働けるような状態のものを「遊離アミノ酸」と呼んで区別しており、GABAやオルニチンもこれに当たります。
その高い機能性から注目を集め、多くの研究が進められています。
また、シトルリンはすいか以外にも、きゅうり、苦瓜(ゴーヤ)、メロン、冬瓜などの可食部に含まれており、安全性の高さが確認されています。
まとまった量のシトルリンを食品から摂ることは難しいため、サプリメントによる摂取が効果的として、シトルリンを配合したサプリメントが販売されています。
●シトルリンの働き
シトルリンで特に注目されている働きは、血流を改善する作用です。
シトルリンは、血管を拡げる作用を持つ一酸化窒素(NO)の生産を促します。
一酸化窒素は、血管の平滑筋を弛緩させる作用があり、それによって動脈を拡張させ、血流を改善することができるのです。
シトルリンが血流を改善することにより、むくみや冷えの改善、新陳代謝の向上などの効果が期待されています。
また、シトルリンは成長ホルモンの分泌を促進する作用があるのと、肝臓内でアンモニアを解毒する機能において、重要な役割を担う成分であるほか、皮膚の水分保湿因子(NMF)のひとつとしても知られています。
<豆知識>シトルリンの効果的な摂り方
シトルリンは、果肉にも含まれていますが、特に皮に多く含まれている成分です。
そのため、きゅうりなどの皮ごと食べることのできる食材とは異なり、すいかなどの果肉を主に食する食材に関しては、シトルリンをあまり多く摂取することができません。
すいかの皮は洗って炒めることで甘味が出るため、炒めものなどの食材として用いることができ、効率的にシトルリンを摂取できます。
《期待できる効果》
・むくみ解消
・冷え症改善
・美肌効果
・疲労回復効果
・成長ホルモン分泌の促進により筋肉増強や骨の成長
・集中力・記憶力向上
・精力増強
シトルリンを多く含むウリ科の食物は、夏から秋にかけてが旬です。
是非、美味しい時期に積極的に食べ、美容と夏バテ予防に繋げましょう!
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